「メキシコへ わたしをさがして」
作: パム・ムニョス・ライアン 訳: 神戸万知
絵: 猫野ぺすか
ひいおばあちゃんと弟と暮らす主人公の少女が、お父さんを探してメキシコへと向かいます。
章ごとに動物のタイトルが付いていて、それを書いたのも楽しかったです。表紙は木版、中の挿絵はガリ版で制作しました。
「子どもに読んであげたい 365日のおはなし」
成美堂出版
野上暁/編
うまく短くまとめられたお話が、1日1話、365話も入っています。
しかもすべてのお話しに素敵な挿絵付き!
スズキコージさんnakabanさんミロコマチコさん、
平澤朋子さんさかたきよこさんなどなど、
書ききれない豪華陣!
私のも12点ほど収録されています。
「こどもの本」
日本児童図書出版協会の情報誌「こどもの本」の2013年表紙を、1年間担当することになりました。
新年に歳神さまが落としていった黒い卵を拾ったペンギン。
1年の間にどんなことが起きるのでしょうか。
「10分で読める どうぶつ物語」
学研
選/横山洋子
どうぶつ好きの方なら泣いてしまうお話が入っています。
スッカラの石津さんの回文も!
「やさいのかみさま」
小学館
著/カノウユミコ
料理研究家カノウユミコさんの、初エッセイ本。 カノウさんをエプロン猫にして、野菜と戯れるカットを たくさん描かせていただきました。 表紙は孔版、カットは消しゴムはんこです。
「太陽のくに」
金の星社
著/エヴァ・アスムセン 訳/枇谷玲子
養子としてデンマークで育った少年、ラスムス。はじめて訪ねた祖国で大地震に巻き込まれ、遭難してしまう。自分のルーツを探す少年の冒険物語。
作者はデンマークの人ですが、舞台はどこか南の国。
ジャングルを描くのは好きなのですが、木版では初挑戦でした。
期日が短かったのでものすごい勢いで彫った記憶が。
中の挿絵は孔版です。
「フォスターさんの郵便配達」
偕成社
著/エリアセル・カンシーノ 訳/宇野和美
つい嘘ばかりついて学校にも行かない少年ペリーコ、村にただひとりのイギリス人フォスターさん。ふたりの出会いは、ペリーコの世界を大きく変えていく。60年代フランコ政権下のスペイン、海辺の村を舞台に描かれる、みずみずしい成長の物語。スペインのアランダール賞受賞作。
なかなか表紙のラフにOKが出ず苦労した覚えが。
でも偕成社の方、宇野さん、講演で来日されたカンシーノさん、多くの方と出会えた思い出深い1冊です。スペインの植物もかなり調べました。
表紙は木版、挿絵は孔版、地図は手描きです。
「ヘヴンリープレイス」
ポプラ社
著/濱野京子
期間限定の秘密基地――緑ふかい公園の廃屋で、学校や家に居場所のない少年少女たちが友情を育む。社会における子どもの立場を考えさせる問題作。
「フォスターさんの郵便配達」のお仕事をするきっかけとなったお仕事です。
この本を見た偕成社の方が気に入ってくださったのでした。
中の挿絵の数が予定よりも多くなり、最後はけっこう焦りながら彫っていたような。
表紙は木版、挿絵は消しゴムはんこです。
「ロードムービー」
講談社
著/辻村深月
誰もが不安を抱えて歩き続ける、未来への“道”。子どもが感じる無力感、青春の生きにくさ、幼さゆえの不器用…。それぞれの物語を、優しく包み込んで真正面から描いた珠玉の三編を収録。 人気装丁家の名久井直子さんとのお仕事でした。 表紙に青いサルビアを描こうと思ったあとに、小説の中にもサルビアが登場しているのを発見、なんだか「ああこれでいいんだ」と思ったのを覚えています。
表紙は孔版で分割制作です。
「星と祭」上・下
角川文庫
著/井上靖
愛する娘を湖で失った会社社長架山は、悲しみを癒すべくヒマラヤで月を観、娘と共に死んだ青年の父親に誘われ琵琶湖周辺の古寺を巡った。「死」を深く観照した香り高い名作。
猫野ぺすかとしての装画のお仕事第1弾。
まさか自分が井上靖さんの本の表紙を描くとは思っても見ませんでした。
とても多くの素敵な本を手がけている装幀家・大路浩美さんとのお仕事でした。
この本を読んで改めて井上靖さんの文豪っぷりを再確認。しばらくあとに十一面観音巡りの旅にも行ったという思い出深い本です。